明和会は、昭和54年に前理事長であり夫である桑水流勇と共に開設しました。当時、伊集院病院を開業し精神科医であった桑水流勇は、地域の心身障害児療育相談員としても医療業務に従事しておりました。
その業務を通じ、多くの精神障害者や知的障害者、そのご家族の方々と接するなか、障害者の自立への道はないものか、何かできることはないかとの思いに始まり、法人を設立して以来、地域の医療と福祉向上に尽力してまいりました。
設立から40年以上が経過し、社会福祉法人に求められるものも当初とは大きく変わってまいりました。
今、法人経営において目の前にある課題として、サービスの質の向上、様々な法制度への対応・遵守、ICT・IoTの導入、BCP作成など事業継続に必要不可欠なもののほか、これから法人が発展するために取り組まなければならない課題である人材の確保・育成、社会福祉法人間の連携、医療・介護の連携、地域における社会福祉法人の役割の検討、社会意識の変化への対応、新しい福祉ニーズの対応など課題は多種多様に及びます。
また、長期的な課題としては、事業運営のビジョンの検討、内外の利用者数推移の動向、福祉サービスや社会保障制度等の関連法制度の予測、社会環境の変化、AIやアンドロイドなど、10年、20年先を見据えたうえで、今から何に取り組み始めなければならないか検討していかなければなりません。
こうした課題への対応や今後もさらに求められる地域福祉の維持・向上のため、あらためて法人の理念や目的、施設の運営方針を役職員と再確認し、これからの法人経営の基盤となる中期経営計画を策定したところであります。
利用者さん、職員、地域、法人それぞれの未来が、明るく和やかなものとなるよう、自主性・自立性をもって、未来志向で事業を展開し、地域になくてはならない活気と魅力のある法人を目指し、社会福祉法人としての理想を追求し続ける所存でございます。これからも皆様のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
理事長 桑水流 久子